研究力強化に関わる活動
東北大学は、創立時から「研究第一主義」「門戸開放」を掲げ、ワールドクラスの研究大学をめざして、研究・教育活動を展開しています。URAセンターでは、本学の研究力強化・向上のために、研究力分析・研究戦略支援、国際戦略支援、さらには、それに基づく予算獲得や産学官連携プロジェクト等の推進をもサポートしています。
研究IRと研究力分析
URAセンターでは、本学はもとより国内外の大学・研究機関などの研究情報を収集・集約し、様々な分析手法をもちいることで、東北大学の強み・弱みを明らかにし、研究戦略の立案などを支援しています。また、総長・プロボスト室との密接な連携の下で、様々なKPI指標を算出し本学の中長期の計画や実績評価・改善計画などにも貢献しています。
研究力向上支援活動
近年は、アジア各国の研究力向上もあって、日本の(東北大の)研究指標が、相対的に低下しており、東北大学がワールドクラスの研究大学として世界から見えるように、研究力向上支援を強化しております。
1英語論文執筆セミナー
研究成果発信の最も基本となる、論文執筆、特に英語論文の執筆に関するセミナーを毎年実施しています。2020年度はオンラインでの開催を3回にわたり実施し、延べ500名以上が視聴されました。

2論文被引用数向上プラン
研究力分析の結果、国際的な評価指標において、本学の論文の被引用数を増やす必要がある事が分かりました。そこで、研究力を高めるためには、① 論文の書き方 ② 論文のPR活動 ③ 国際コミュニティへの参加などが大切であり、そのための幾つかの方法について、講演・バンフレットなどで紹介しています。講演の一部は、YouTube動画に公開しています。
また、講演資料も公開していますので、ご参照ください。
「論文被引用数UPのために Ver.3-1」ビデオ (学内限定)

3論文分析ソフトウェアの公開と活用法指導
本学で、研究力分析に用いている各種データベースや分析ツールを学内(一部は学外にも)公開し、誰でも利用できる設定としています。現在、公開されているのは下記のツールです。
Scopus:Elsevier社 論文データベース
SciVal:Elsevier社 論文分析ツール
Pure:Elsevier社 研究者検索ツール
Web of Science:Clarivate社 論文データベース
InCites Benchmarking:Clarivate社 論文分析ツール

4人文社会科学系研究支援ツール「ふみあと」の開発
研究大学強化促進事業
(2013年度~2022年度)
東北大学は、文部科学省の研究大学強化促進事業(2013年度〜2022年度)に採択され、本学の研究力強化のために活動を行っています。本事業は、大学等全体の学術研究機能に着目し、大学等が自らの研究活動の状況分析を踏まえ、研究戦略や知財管理等を担う研究マネジメント人材(リサーチ・アドミニストレーターを含む。)群の確保・活用や、競争力のある研究の加速化推進、先駆的な研究分野の創出、国際水準の研究環境の整備などの集中的な研究環境改革を効果的に組み合わせた取組を実施することを支援することにより、各大学等における研究力強化を促進し、世界水準の優れた研究活動を行う大学群の増強に資することを目的としています。 本学では、URAセンターおよび東北大学知のフォーラムの設置と充実を研究力強化のための柱として位置づけ、以下のA、Bメニューの下で活動を展開しています。
戦略的国際頭脳連携の場「知のフォーラム」
国際的に開かれた日本初の訪問滞在型研究センターである「知の創出センター(TFC)」と「学際科学フロンティア研究所(FRIS)」および海外リサーチ・ステーションを核とする戦略的国際頭脳連携の場として、「知のフォーラム」の活動を展開しています。 FRISは、国際的な学際研究・異分野融合研究を促進し、将来のグローバル・リーダー育成をめざして、国際公募による若手独立研究職の採用、若手研究者武者修行インターンシップ、若手研究者育成システムの構築(東北大学テニュアトラック制度)などを進めています。 TFCでは、世界中からノーベル賞クラスの研究者を招聘して、国際的共同研究や異分野融合さらには国際的人材育成を支援しています。これまでに、28のテーマプログラムと6つのジュニアリサーチプログラムを実施し、また著名な研究者による講演会なども実施しています。2020年度には、新型コロナの影響で海外渡航が制限される中、ノーベル賞受賞者 オンライン特別講義として、本庶 佑(京大・特別教授)による「獲得免疫の神秘を覗く」、梶谷 隆章(東大教授)、Rainer Weiss(MIT名誉教授)による「時空のさざなみ・重力波」を開催したほか、オンラインのメリットを活かした多くのセミナー・シンポジウムを開催しています。また、Falling Walls Lab SENDAIを毎年実施し、優勝者をベルリンの本大会に派遣しています。2020年度は、オンライン開催でしたが、Jonas K.H.Fischer博士が本大会のFinalist(上位10名)に選ばれました。
